ようやくあたたかくなりました。もう寒さは戻ってこないだろうと、この暖かさは右肩上がりで春にむかってまっしぐらに違いないと信じたくなった一日でした。
プロ野球のオープン戦も始まり、各チームの期待の若手選手のプレーにワクワクできる時期ですね。今夜はソフトバンクホークスとドアラ軍の試合が博多で行われていました。
両チームの期待の若手選手が今シーズン一軍のステージで素晴らしいプレーを魅せてほしいです。
手の中へふくらんでくる蓬摘む 坂巻 純子(さかまき すみこ)
蓬は春(植物)の季題です。
手の中へふくらんでくるという実感が伝わってきて好きな俳句です。ふくらんでくるという表記も春のやさしさが伝わってきますね。そんな蓬を摘む坂巻さんの気持ちはどのようなものか想像が楽しいです。
摘むという行為が最後に印象深く表現されていて、元気な生命を摘んでしまう実は残酷な行為にも思えてきます。ようやく生まれてきた春を嬉々として摘んでいるのですから、とてもありがたい行いです。
坂巻さんは、摘み終えたその蓬をその後どうするのでしょう。
灸にする餅にする蓬摘みにけり 正岡子規
坂巻さんはきっとおいしい蓬餅をたくさんの俳句仲間のために作られたのかなと想像します。春に感謝して。
春に感謝して蓬乃餡餅をいただきました
鈴懸さんのショーケースの中でひときわ色彩濃く、存在感のある蓬乃餡餅です。
春をこれでもかと主張しているような美しい緑いろ。
見た目は力強いお餅です。一口いただくとその見た目通りの春の息吹を和菓子の素朴さの中に感じることができます。
鈴懸さんのおいしい和菓子はどれもどこか素朴さがおいしさの基本になっていると思います。特にこの蓬乃餡餅はその価値観を大切に作られているのだと思います。
この蓬乃餡餅をいただくと、坂巻さんの俳句にあるような「手の中へふくらんでくる」という楽しさや生命力に対する驚きの実感を体験できると思います。素朴さは華美の反対にある価値観だと思いますが、実は贅沢なものであることに驚かされます。素朴さというのはとても和菓子的なものですね。
春に感謝してとてもおいしくいただきました。ごちそうさまでした。
鈴懸さん 博多
鈴懸さんの博多のある本店に行ってみたいです。ランチもあるらしい。とするとお昼時に突入する計画を立てたいですね。当然ながら人気店ですので並ぶのは確定そうです。
並ぶのは好きですから、今のコロナ禍がおさまったらぜひとも博多に行きたいですね。ついでに福岡ソフトバンクホークスの試合もセットで。ドラゴンズとの交流戦はいつ頃かな。
ところで、伊勢丹新宿店本館で3月2日(水)から15日(火)まで
だそうです。
鈴とねこのかわいい焼き印も楽しいですが、カラフルで遊びごころにあふれているオリジナル紙袋が欲しいです。